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徒然なるままに(73)

〜 長月・神無月 〜 二千七年


10月7日(日)

 

長野県白馬岳(2932m)。

久々に山に登ってきた。

タニロとは5度目、タロウとはキリマンジャロ以来2度目という3人で。

だんだんと落ち着いて登ることを楽しめるようになったと思う。

一歩一歩をかみ締めて登れるようになったと。


4日前に入社3年目研修を受けたところで。

妙に落ち着いて自分を振り返るよい時期やった。


ただひたすらに「仕事仕事」と頭をカチカチに固めてしまうのでなく、

柔軟に、緩やかに、もっと自然に仕事に向き合うことが、

これからの自分に必要なものなんやろうと。


仕事コミットメント10点満点(全国平均値6.1)・・・なんて数値が

平気で叩きだせるよな診断結果。

それはそれで決して悪いことではないんやけど、

いつか自分を苦しめるんやろうとも思う。


そんなときに登った久々の山。

大雪渓は全盛期の何分の一かしかなかったけど。

「一歩一歩足を出してくしかない」

そんな単純なことの繰り返しでのみ重い身体を押し上げてく。

秋深まりゆきつつある大自然の中で行うその単純作業が心地よくて。


そんなにカチカチに戦闘モードだけで突っ走っててはいかんのだと。

「良い意味で肩の力を抜きつつ全力で走る」

そんな難しいことを意識しようとも思った。



ただ、研修だの業務だの付き合いだので毎日3〜4時間しか寝れないような1週間を続けた挙句に、寝ずに午前3時から車を飛ばすと・・・すんごい危険。ほとんど気絶寸前で何度もパーキングに入れて仮眠しつつ麓の待ち合わせ場所に着いたのは予定より3時間遅れで(両氏に改めて謝罪)。

とりあえずは何よりもまず

「ストップ 寝不足運転」

ってことで。


<今回のカメラ機材>
「Nikon F5 35mmNikkor/105mmNikkor」
「Pentax MZ-3 17-28mm」
他、三脚、Velvia50×6本


9月22日(土)  

ばあちゃんの49日法要で大阪に。

業務を含めてこの2ヶ月で5度目の大阪。

そいういう縁やったんやろと思う。

こんときだけは大阪に帰ってこいととの。


滞りなく法要を終え、疲労から泥のように眠り、

朝目が覚めてからすぐばあちゃん家に行ってみた。

親父の生家。

既に人が住まなくなって10年近くの歳月を経て、廃屋と化していた。

ライフラインは止まり、埃が積もり、家は息を止めていて。

既に靴を脱いで上がることも出来ず、土足で家に入る。


小さい頃に柱につけた当時の身長の線と「W」の文字がまだ残ってたり。

自分の名前を刻んだ引き出しがそのまま残ってたり。


もっと早く来て、もっと綺麗な状態で写真に残してやればよかったと。

そう思いながらも、この状態だけでも残しておこうと、

静かにシャッターを切った。


全ては変わる。


変わらないものを大事に持ち続けるために、

自分は変わり続ける必要があると思ってた。


気が付けば、あまりにも変わり過ぎるものの中で溺れないように、

必死に変わらないものにしがみつこうとしてる自分がいた。

 

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