夕方、のそのそと起き上がって飯を食べに出る。今食べれるもの・・・「お粥かぁ」。で、発見!チリは意外と食生活が日本人の好みに合うかも。定食屋で頼んだのはカスウエラ・デ・ポジョ。カスウエラは野菜を煮込んだスープで、ポジョは鶏肉。ってことで、スープの中にでっかいジャガイモがデ〜ンと、かぼちゃがドボンと、鶏の足がドカ〜ンと入ってて、加えてコーンと米がしっとり入ってる。めちゃめちゃ旨い!スープを飲んでると汗がだらだら出てきて意識が朦朧としてくる。頼んだピスコーラ(南米でよくある酒ピスコのコーラ割り)を半分も飲めないまま店を後にする。フラフラと歩きながら「この旅はもう終わりだ・・・」と本気で思う。帰国の確信に近い。体が弱ると心はすぐに折れる。

夜10時くらいにのそのそと起き上がる。汗をいっぱいかいたからなのか、妙にすっきりしている。着る服がすでになくなったので洗濯。少しは体調は良くなってきた・・・気がする。

 
電話BOXで遊ぶ子供
 

翌朝、身体に少しダルさがあるけど、頭はすっきり。
このまま体をちゃんと動かしていけば、徐々に感覚が戻ってくるかもしれん。現金なもんで、帰ることしか考えられなかった頭に「行きたい場所」が次々とわいてくる。

寝込みながら地球の歩き方を見ていて、決めたことがひとつ。まずはイースター島に行こうと思う。

モアイが見てみたい。ただそれだけ。ただ、チリ本土からめちゃめちゃ遠い。どうやったら行けんのやろ・・・って、飛行機か。現地の代理店に電話してみると750$、次の店が720$・・・高い!!とりあえず航空会社ランチリのオフィスに行くと714$・・・ん〜・・・。二日後に出発の便。20分悩んだ挙句、購入。親借金増↑。

「いま行かなきゃ、もう一生行けない(かもしれない)」




(ここで決めたこの考え方がこの先一ヶ月続く南米旅行の数々の決断方針を支配する)

 
 
丘の上に立つマリア像

チケット購入後、公園でぺらぺらとガイドをめくってると、見晴らしのよさそうなサンクリストバルの丘にでっかいマリア像。特にすることもないので、一時間ほどかけてのんびりと歩いて登る。体力不足と体調不良が深刻やし、少しでも運動しとこうかなと。ゆ〜くり登るがキツイ!首筋にジリジリと南米の太陽が照りつける中、登りきると・・・山頂からの眺めはさほどたいしたことはなかったけど風が気持ちよくてのんびりとすごす。今日も晩飯はカスウエラ・デ・ポジョ。

その翌日も体がだるく熱っぽい。

何のために地球の裏側でこんなことやってんだか・・・。
毎回旅に出るたびに思ってたりするんやけどね。
「♪必ず何かの役には立ってる人生のぉ〜・・・」
って、ふんばる。

ここ数日、毎日のように夢にうなされる。
教授から卒論の直しを求められる夢。

「戻れません!」って。

かなりグロッキー。

今日は美術館や国立公園をぷらついて一日が終わる。

出発して5日もたつのにまだサンチャゴの街をぶらついてるだけしか出来ず。アタカマ・ウユニ・チチカカ湖・マチュピチュ・ナスカ・イースター島・・・と、行きたいトコはテンコ盛り。

明日はやっと目的地一箇所目、イースター島です。