レジデンシアルホテルに戻って、泥のように眠った。
今日は超移動日。旅するごとに一度はやってくる超移動日。
今回の超移動日は1,574km23時間のバス移動。

これから始まる高地と砂漠の日々に備えて街に買出しにでかけるも、日曜なせいで店が開いてない。みやげ物も買えず、とりあえず「これから先はT/Cの両替ができなくなる」という旅行者内の噂を信じて多少レートが悪いまま仕方なく大量両替。

準備もそこそこにカマラまでの23時間バス移動が始まる。トイレ付、毛布付、個別電気付、音楽付、メシ付・・・繰り返す旅の中ですっかりどこででも寝れるようになってた自分にとってはかつてない快適な移動で熟睡。バスはただひたすらにハイウェイを海岸沿いに走る。内陸側には低草とサボテンしか生えない丘が続く単調な移動。退屈だと思う暇もないくらい熟睡してた。

夜が明けてくる。低草とサボテンしかなかった山肌は、草も無く干からびたただの荒野へと姿を変えていた。延々と続く真っ直ぐな道。この土地で何をしているのか、ここにも住んでいる人がいる。こんな草一本生えないこの土地で。そんな中でもバスが止まるところには町があり、そこには人が集まる。そういう場所で何度かの停車はあったものの、寝まくってたおかげで23時間なんてものは結構あっという間に過ぎる。飛行機と違って寝る体勢を作るのに全く苦労しない。たいくつを感じることもなく気がつけばそこは砂漠の町への入り口、カマラ。

カマラの街ですぐにアタカマ行きのチケットを購入し、これから先チリ⇒ボリビアの国境越えに必要な物資を買い揃える。ちょっとRPGの世界。装備を整え、非常食を買い込み、カマラに2時間しか滞在することなくこの街を後にする。

     
 
 
 
砂漠の入り口サン・ペドロ・デ・アタカマの町
 


カマラからさらに105km、2時間バスにゆられると、そこは標高2,438mの砂漠の町「サン・ペドロ・デ・アタカマ」。アタカマ砂漠への入り口の町。早速宿を探し、荷物を置いて国境越えツアーに申し込みに200m程歩くだけで息が切れる・・・妙に身体が重い。これが軽い高山病の一種だと分かるまでにそう時間は要らない。とりあえず水をガブガブ飲み、消化の良い炭水化物(パン)だけを胃に入れて眠る。高所では余計なことをしてはいけない。シャワーを軽く浴び、ドミトリーの上段に体を埋める。

明日は「間欠泉」と「月の谷」の二つのツアーを一気に回る予定。時間がないので予定を詰めて入れたことが後に悲劇と・・・