朝6:15分起床。ついに初の一人旅、東南アジアへ出発する。1月に格安航空券を大学生協で5万5千円で購入してから待ちに待った。テスト期間中も勉強が手につかず、東南アジア関係の本をを読んでた。何でこんな旅に出ようと思ったのかはよく分からん。次、ここに戻ってくるのは27日後の3月31日。その間の自分がどうなっているのか今は想像もつかない。なんせ到着初日の宿以外何にも決めてない。正直ちょっと恐い。出発した向こう側に何がどういう風にあるのかまったく見当もつかない・・・でも、「このまま」でイマがすぎていくことが許せないかったり。「ナニカシタイ」と思った時に、人はそれぞれの方法でその気持ちを「ある方向」に持っていこうとする。それがたまたま「一人旅」だっただけの話。ソレに何かがあるような気がして仕方なかった。いま、飛び上がりそうなほどわくわくしてる。

けど、起きてみたら今日はあいにくの雨で、じめじめして嫌な感じ。お世辞にも晴れの門出を祝ってくれてるようには見えない。寝る前に「aikoのカウントダウン関西(FM大阪)」を遅くまで聞いてたせいで眠い。大体こんな大事な日に、出かける30分前まで寝ててええんやろか。慌てて起きてご飯を軽く食べ、駅まで送ってもらう。荷物をチェックし直すヒマも無い。親との別れも軽いモンやった。駅からはリムジンバスで30分。 関西新空港に到着し、チェックを済ませる。この時になって初めてマレーシアについて全然調べてなかったことに気づく(シンガポールは地図だけコピーしてきた)。それまでに読んでいた本が「東南アジア個人旅行マニュアル」「知っておきたい東南アジア(経済)」「深夜特急1〜6巻」「観光案内に無いアジアの旅」「アジア10ヶ国語会話」「アジアのディープな歩き方」・・・etcと、およそ観光に関係の無い本ばかり。どこに行くとか、どこにどんな観光名所があるのかも知らないまま。仕方ないから本屋に言ってマレーシアの「地球の歩き方」を購入。これで一安心(?)と、出発ロビーにいくが、手荷物検査で引っかかる・・・アーミーナイフ。今回の旅はバックパック一つなので荷物は全て「機内持込」にしたのが失敗だった。「出してもらえますか?」と言われて断れるはずもなく、出発前に荷物をごそごそとあけることになる。

持っていた航空券は格安だけあって大韓航空・韓国経由便。北京の国際空港(現在は国際線がインチョンに移る)で1時半待ち。ヒマやけどなんかいい感じ。日頃、自分を知ってくれてる人といることがあたりまえだったのが、これからは違う。誰も自分のことを知らない人ばかりなんだと、つまらないことに感心する。日本にいる時から「海外は危ない」「ちょっと気を抜くとすぐひったくりやスリにあう」と言われてたのでうたた寝もできない。なんとか時間がすぎてくれて、一路シンガポールへ向かう。

シンガポール着。初の海外、「これが海外かぁ」と素直に関心(笑)外は真っ暗で街灯がオレンジ色に道路を照らしている。(?)これからどうすればいいんやろう・・何にもわからん。前回パックでニューヨークに行ったときとは全然違う。あの時は旅行会社の人が出口に迎えにきてくれて、すぐにワゴンでホテルまで連れて行ってくれた・・・今回は?どうすんの?え〜い。めんどくせー!!タクシーで行っちゃえ!!って事で、貧乏旅行者にあるまじき行為を初日からかましてしまう。幸い、親父からS$(シンガポールドル)を数千円分もらっていたので助かった。これで一気に中心街へ・・・って、これが結構遠い!110Km/hで走ってくれたけど、それでも結構かかった。ホテル前まで着いて、タクシー代払おうと思ってメーターを見たら11.50S$(1S$=約70円)なのに、運ちゃんは「日曜特別料金がプラスされるから16S$だ」とか言ってくる。そんなモンあるなら乗る前に言っとかんかいっ!と思うけど、ここまで乗った手前反論できる材料も無く、数分抗議しただけでやむなく払う。いや、ホント疲れた。機内食が良く分からん周期で出てきたおかげでおなかも減ってないから今日はもう外に出んでもいいやと思い、あったかい風呂に入って就寝。このホテルは日本で一番安く(5000円)手配してくれるホテルだが、これから後の生活から振り返った時に、このホテルが一番高級で、二度と泊まれないレベルであることを思い知らされることになる。そう、まさかこの後3日間連続でベッドで寝れなくなるとは知らずに幸せそうに眠りについた。
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