帰路にて

夕暮れ時、今日の農作業を終えた人達が帰路に着いてて

バイクのスピード緩めてのんびり通り過ぎてみた。

車の荷台に乗ったり、歩いて牛を追いながらだったりで

なんとなく顔が穏やかに見えたり。

あとは夕食を食べ、団欒し、ひと風呂浴びて眠るだけ・・・

そんな帰路に着く人達の中をテケテケとバイクで走ってたら

なんかこっちまで幸せな気分で。


家の庭先で寝転んでる子供たちがいて

何をするわけでもなく、何もしないわけでもなく

ゆったりと夕暮れの時は流れてて。


電気も無いかもしれないし、暑いお湯はすぐに出ないかもしれなくて

ビデオもゲームもないかもしれない し、水洗トイレもないかもしれなくて

でも、みんな幸せに見えて。


自分が働き出して、ウチへの帰り道にこういう顔ができたらいい。

自然に流れている時間を感じられる時間をもてたらいい。

皆が笑顔で食卓につけたらいい。


物に溢れてても、情報が溢れてても、服を着飾ってもいいから

ただ、そういう風に素直に生きれたら幸せっぽなぁ・・・と。


地平線に沈み行く日を右手に一本道をゆきながら思ったり。


                             26.03.2001 
 
                                 わたる