2001年3月17日(土)
前日打ち合わせたとおり別行動の日。俺はDaizoと共にカンチャナブリーに行くために、まずバンコク・ノーイ駅を目指す。トゥクトゥクとの交渉時間がもったいないのでタクシーで行く事にする。たいがい運賃ふっかけてくるから交渉が長いねん。トゥクトゥクによってはオヤジがしつこいし、人によっては値引き過ぎると不機嫌になるし、この頃あまり好きではなかったんよね。で、ノーイ駅に着いて、適当にその辺におったおっちゃんに「カンチャナブリーに行きたいんやけど」ってゼスチャー付きで説明したらいきなり向こうの方にある列車をゆび指して「早く乗れ!」見たいなコト言うてる。なんかと思ったら、どうもその車両がカンチャナブリー行きらしい。「チケットは?」って聞いたら「いいから」って。ちょっと不安に思いつつも(結局車掌さんが車内で売ってくれたけどね)、カンチャナブリー行きが、1〜2時間に一本しか出てなかったコトを思い出し、これを逃すわけにはいかんと走る。車両からすでに駆動音が聞こえ、出発間際な雰囲気が漂ってる。こりゃヤバイ。走って飛び込むように(あくまで比喩)乗ると、椅子に座る間もなく動き始めた。ホンマにぎりぎりやったらしい。親切なオヤジに感謝である。しかし、こんなドキドキ感は久しぶりやね。いい一日になりそうな予感(笑) ハプニングは旅にすばらしいアクセントをつけてくれる・・・あくまで「ほどほど」ならばね。


戦場に架ける橋
朝から急いでいたため、結局メシも食わずに向う事になった。ただ、タイ国鉄のいいところは、売り子のおばさんが回ってきてくれる事。今回まわってきたのは、炊いた米(うるち米のような感じ)を葉でくるんだものと、焼き鳥(タレ付き)。これが美味いっ!メシが美味いと思うのには様々な要素が関わってくると思うけど、この食事には最高の「ロケーション」が。向かい会う固定の席。しかも板席で、窓が開く。車窓を流れるタイ郊外の田園風景と吹き込む心地よい風・・・からっと晴れた空。ハラが膨れると眠くもなる。ここちよい列車の揺れに身を任せて眠りこける。目が覚めたのは目的地へ着く数10分前。現地の高校生らしきグループがギターをかき鳴らして歌っているのが、耳に入ってきたからだった。仲のよさげなグループだったね。

のんびりとした時間が流れる
約3時間の列車の旅を終え、ひなびたいい感じの駅に着いた。改札を出るなり、タクシーだかサムローだかのおっちゃんが声をかけてくる。「カンチャナブリーの観光地をぐるっとまわってこの値段!」って、チラシを見せながら。結構こういうのにうんざりしてた時期だったので放っておいたら値が下がっていく(笑) あまりにも一生懸命だったので、とりあえず美味いメシ屋を紹介してくれる事を条件に了承した。そのおっちゃんに連れて行かれなかったら、そこがメシ屋かどうかも分からんような店(一応オープンテラスになってた)でメシを食う。ただのチャーハンがめちゃめちゃ美味い。屋台などでメシを食べると分かるが、タイの料理屋ではたいていテーブルに4つの入れ物が置いてある。粉唐辛子、砂糖、酢(唐辛子入り)、ナムプラーの4つ。これを上手にかけることでタイの屋台は何倍も美味しくなる。と、いうよりも自分の好みに合わせて地元の人はジャンジャン入れる。魚のすり身ボール入り麺料理の屋台で隣のオヤジが唐辛子の粉と砂糖をスプーンに2〜4杯ずつかけ、それに酢をドバドバとかけていた事もあった。屋台は地元の人の台所のようなものやからね。自分の味にアレンジして食べるのがふつうらしい。調理法から炒め方、味付けまで事前に主人に伝えといてもいいらしい。ま、あくまで言葉がわかっていることが前提やけどね。


当時の捕虜収容所を再現している
で、その美味いメシを食った後はタクシーで観光地めぐりをする。最初に行ったのは結構でかい洞窟。いたるところに仏像があり、なかなか涼しくて壮大なところ。次が「JEATH WAR MUSEUM」。JEATHとは、Japan、England、Australia、Thailand、Hollandの頭文字をとったもの。 二人ともこれを(これも)目当てにここまで来ただけに、かなり時間をかけてじっくり見た。ここはクワイ(クウェー)川付近でクワイ川鉄橋建設にかりたてられた連合軍兵士の軍服、生活風景を描いた絵など、当時をあまりにも詳しく教えてくれる。戦争とはどういうものか。日本側から見た戦争ではなく、戦場となった現地の人が見た戦争。興味があれば一度行って見ることをお薦めします。ただ、あの時代を知っていくと思うのが、「何が真実か」ってことなんよね。正確な事実は何なのか。その事実ですら正確に残ってない激動の時代をずっと未来の世の中にいる自分が見て・・・というより、その見方が難しいんよなぁ。ま、自分なりにいろいろ見て、聞いて、自分の中で結論付けていくものだろうからこの話はここでは深く話んけど、一度「戦場に架ける橋」の映画を見てみたいと思った。(←帰ってからレンタル屋で探したけど無かったんよなぁ)andの頭文字をとったもの

日の沈みゆく空とプラットホーム
その後、その舞台となったクウェー川橋(戦場に架ける橋)を観に行く。ここでタクシーの運ちゃんとはお別れ。のんびり観て、駅までは好きな時間に勝手に行けってことなんやろう。橋を渡ったり、橋の袂でのんびりしていた。天気もよく穏やかな時間。4時になり、そろそろ行った方がいいかなぁと、のんびりと歩き出す。地図で見ると結構近そうだったし、すぐ着くだろうと思っていた。トゥクトゥクの兄ちゃんが「遠いから乗れよ」って言ってきたけど無視してた・・・あの兄ちゃん正解。ホンマに遠かった。よくよく地図を見てみると、それが観光用簡易地図で縮尺がバラバラ。歩いても歩いてもつ家内。出発の時間が刻々と迫ってくる・・・走る。のんびりとした田舎道をダッシュしてると、おばちゃんや子供達の好奇の目が向けられる。ぎりぎりセーフ!!と思ってプラットホームに駆け込んだ・・・のに、そっから数分間全然電車が来ない。まぁ、よくある事なんやろう。残念ながら戦場に架ける橋に沈む夕日は見れなかったけど、タイ国鉄西線の列車から見える夕日は赤く、最高に綺麗だった。

バンコクに着き、他の二人と合流して酒を飲みつつ晩御飯に舌鼓を打つ。
結構贅沢な一日。頑張って観光したね。ちょっと疲れた・・・おやすみ。









 

 

 

 

 









旅日記
〜東南アジア編〜


1.出発
2.シンガポール
3.K.L.
4.ペナン島
5.ペナン島・2
6.ペナン島・3
7.超・移動日
8.雨のコ・サムイ
9.爆走コ・サムイ
10.再び移動日
11.合流
12.アユタヤ
13.バンコク
14. カンチャナブリー
15.バンコク2


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カンチャナブリー
〜 Kanchanaburi 〜


2001年3月17日(土)  


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